About Jewelry

◎アンティーク
今から100年以上前に作られた製品。ジュエリーだけに限らず、家具や洋服など幅広く使われる言葉です。




◎ヴィンテージ
アンティークのようにはっきりとした年代特定はなく、「生産が終えている古いもの」とされています。
アンティークが100年以上前に対し、ヴィンテージは一般的に100年以内に作られたものを指します。




◎ヴィクトリアン時代
1837年、イギリスでヴィクトリアが女王に即位したことがヴィクトリア時代(1837~1901年)の始まり。
イギリスが過去にないほど繁栄し、女王ヴィクトリアのファッションは様々な流行を生み出しました。
ダイヤ、パール、ゴールド、そしてグラスといった様々な素材を使い、過去のあらゆる様式を取り入れたデザインのジュエリーが作られました。 この時代に生まれたジュエリーデザイン、技法、身につけ方はその後のジュエリーの基礎となっていることから、現在のファッションにも取り入れやすく人気があります。




◎コスチュームジュエリー
ダイヤやゴールド等を使わないジュエリーのこと。
クリスタルグラス、珊瑚、パール等を使い、ストーンを様々な形にカットし、大きさも選べることから、デザイナーは今までにないジュエリーを自由にデザインした。 アンティークのものにもコスチュームジュエリーは存在しますが、 1924年にフランスでココシャネルが、アメリカでミリアムハスケルがコスチュームジュエリーを作り始めたことで人気に火がつきました。 コスチュームジュエリーのトレンドはファッションよりも流動性が高かっため、今では失われてしまった素材や技術が使われているものが多いことが、現在でも人気の理由。 ハイジュエリーに並ぶほどの価値を持つものもあり、世界中にコスチュームジュエリー専門のコレクターがいます。




◎アールデコ
1925年、パリで開催された現代装飾・工業美術国際展の通称だったアールデコ博が由来。
1920~30年代にかけて、アールデコは大きなムーブメントとなりました。 自動車、鉄道等の交通手段の発達と共に、人々の生活スタイルも大きく変化します。動きやすいシンプルな服が主流となり、ココシャネルに代表されるような女性の社会進出も進む。 こうした時代情勢に合わせて、ジュエリーもよりシンプルでモダンで、コントラストの大きいデザイン、アールデコが生まれました。




◎チェコ
チェコはガラス製品が有名で、その歴史は古く5~6世紀にはじまります。 17世紀に宝石カットの技術をガラスに適用し、クリスタルガラスを使った多くのジュエリーが生産されるようになると、イタリアのヴェネチアにかわってヨーロッパ最大のガラス生産地に。 19世紀になると、世界117か国に輸出するようになります。 チェコの伝統工芸であるのフィルグリー(金銀線細工)の土台に美しいチェコガラスがデザインされたジュエリーが多く制作されました。




◎イタリア
ガラス細工の歴史において、とても重要なのがイタリア。
遡ること13世紀から、ヨーロッパの貴族たちはイタリアンガラスの虜になりました。 技術の向上から、クリスタルのように透明度の高いものも登場するようになり、政府が技術の流出を防ぐためにムラーノ島に職人を幽閉したことにより技術が伝承され、現在に至るまでムラーノ島はヴェネチアンガラスで有名な土地となっています。 チェコでガラス技術が一気に向上したことから、19世紀になると最大の産地の座はチェコに明け渡すものの、イタリアがガラスの地として君臨し続けたことに変わりはありません。




◎ミズパジュエリー
ミズパジュエリーとは、ヴィクトリア時代に流行したシルバージュエリーのこと。
ミズパという言葉の起源は、創世記のヤコブとラバンが交わした言葉から。 そして、ヴィクトリア時代には別の意味を持つようになりました。 ミズパジュエリーは世界を駆け巡り、大切な人を国に残し遠方へ旅行することが多かったイギリス人が、愛する人が無事故郷へ戻ってくるようにと旅発つ人に向けて送る幸運のシンボルになったのです。 ジュエリーには『離れていても、いつも私を思い出して。』などの意味が込められました。 それは名前であったり、クローバーなどのラッキーシンボルと共に恋人、家族、友人への愛情の証として、渡されたもの。 相手の幸せを祈り、愛を捧げるロマンティックなジュエリーなのです。




◎マーカサイト
マーカサイトは18世紀中期、ダイヤモンドの代用品として生まれたもの。
当時も高価だったダイヤモンドの盗難よけ用のコピーとして多様され、18世紀当時は輝きもあまりなかったのですが、時代と共に研磨の技術が進化し、より輝きの美しいマーカサイトが作られるようになりました。 ヴィクトリアン時代になるとマーカサイトは大流行し、1900年代になっても人気は衰えませんでした。 アールデコ期にはジュエリーだけでなく、バッグのパーツ等にも使われるようになりました。